会社説明会の重要性
採用活動において、会社説明会は2つの意味があります。1つは「こんな会社がある。」と知ってもらうこと。もう1つは、参加している学生との相性を見抜くこと。「いい会社だよ。」とアピールする必要はありません。会社説明会とは、自信をもって自社の存在意義、ビジョンをていねいに説明し、それに共感をもってくれる人をつなぐ重要なイベントです。
説明会は企画力・演出力がカギを握ります。自社のブランド力をフルに使い、世界観で他社との差別化を図ります。3段階構成が理想です。①トップメッセージ(熱意を印象付ける。)②先輩プレゼン(憧れを印象付ける。)③座談会(親近感・安心感をもってもらう)。3段階構成の落とし込みで応募者にファンになってもらいます。

トップメッセージは熱く!
とにかく、トップメッセージは「熱く」です。採用活動には熱が必須です。熱い想いに共感するかどうかは、エントリーの動機になります。ここに引っかからない学生は合わないということです。無理に引っ張る必要はないと思います。優秀な学生を無理に引き留めても、ビジョン・社風に合わなければ、組織が混乱してしまいます。目的は会社で活きる人材を採用することです。
内容は、「なぜ、この家づくりなのか?」、「どう社会に役立ちたいのか?」、「どんな職場にしたいのか?」、「どこを目指すのか?」といった感じがいいです。会社にとって、「きれいごと」は大事です。苦境に陥った時、スランプになった時、モチベーションの糧になるのはシンプルな「存在意義」です。福利厚生の充実さや職場環境、初任給など条件面では大手にかなうはずもありません。ただ、ビジョンに関してはその会社唯一のモノです。ここがハマれば、多少の条件面のマイナスはカバーできます。

先輩プレゼンは憧れを!
セカンドプレゼンは具体的な仕事内容スピーチです。「実際にどんな仕事をするのか?」、「苦労したことはどんなことか?」、「喜びを感じることはどんなことか?」、「どんな就職活動をしていたのか?」、「この会社に入った理由は?」、こんな感じでプレゼンをまとめるといいです。
学生は自分の2~3年目の姿を想像します。ですから、プレプレゼンターは2~3年目のエースを起用したいです。先輩が活き活きしている会社はどうしたって魅力的に映ります。入社してからもその先輩を目指すようになります。類は友を呼びます。会社に入ってほしい人をプレゼンターに起用することはしごく普通なことです。

座談会では親近感を!
3段階目は質問会・座談会です。学生のプレッシャーにならないように管理職は非参加とします。2~3年目のスタッフ1人に対し、5~6人の学生に応対します。ここでのテーマは「やわらかさ」です。学生との距離を縮め本音を語り、学生にも本音を語ってもらいます。
嘘を語っても意味がありません。それで入社に至ったとしてもすぐに退職してしまいます。学生が聞きたいのは、「本当はどうなんですか?」です。自社スタッフは1番の会社のファンです。自信をもって送り出しましょう。そのスタッフは良いも悪いも語ります。それが普通です。悪いところがない会社なんて、逆に怪しいです。大切なのはそんな会社を好きになってもらえるかどうかです。その状況の中で、会社に合う人間かどうかを見極めます。もちろん受注も大切ですが、将来を担うスタッフの発掘はもっと大事です。会社説明会はエネルギーを惜しまず、ブランディングをフルに活用することをお勧めします。
