2024.06.30
完成見学会イベントの細部を詰める
接客

完成見学会の重要性を今一度

中小工務店にとって完成見学会イベントの重要性は言うまでもないことですが、回を重ねるごとに形骸化していきます。特にモデルハウスを持たない工務店にとっては集客の生命線になります。完成見学会の組立て・演出が経営の肝になります。いい家をつくることに注ぐ情熱と同じ熱量でそれに向かうことをお勧めします。

完成見学会は集客と同時に業者決定申込の目的もあります。連続3回のイベント(完成見学会)で集客→ファン化→申し込みの流れをつくります。1回目の接客であえて申し込みをもらわずに、ファン化して競合排除したのちに、提案の申し込みをもらいます。こうすることで契約率を高め、無駄な提案や打合せ時間をカットします。そのためには毎月1回以上の見学会が必要になります。経営者の重要な仕事の1つはイベント年間スケジュールの組立ということになります。

来場者アンケートを事前に送る

実際の完成見学会での運用注意点をお伝えします。ポイントはたくさんあるのですが、とても全ては伝えきれないので、重要かつ一般にはあまり徹底されていないであろう3つのポイントに絞ってお伝えします。①「事前アンケート事前」 ②「イベントの世界観」 ③「次回イベントポスター」・・・です。

最近では一般公開ではなく、予約制見学会を多く採用されていると思います。それを前提にお話ししますが、予約者に対して、事前アンケートを実施するメリットが3つあります。1つ目、来場時の時間短縮・沈黙の時間をなくせる。単純にあの時間は必要ないと思います。その時間をもっと充実した時間に充てられるはずです。2つ目、冷やかしのお客さまをお断りすることができる。アンケート結果で住宅購入希望でない人を見決わめて、お断りすることができます。完成見学会はあくまでも、住宅購入希望者のためのイベントであります。その旨をしっかりと説明することで理解されると思います。時間もお金も有限です。本当に興味のある人のためにエネルギーを使いましょう。

ブランドイメージを崩さない演出を

3つ目は、アンケート結果に応じて接客担当を決めることができることです。1組の新規客を来場させるためのコストは大きいです。無駄にしたくないのはどの会社も同じです。可能性のあるお客さまには可能性のある担当者をつけたいはずです。また、相性もあるかもしれません。接客トークは2組の共通項が多いほど盛り上がります。そのための担当配置や資料準備が可能になります。

②「イベントの世界観」はブランド会社にとって特に大切です。まず、建築物自体がブランドの世界観そのものです。それに合わない物件はスルーします。置き家具・外構も建築物の一部です。未完成の状態でお見せすることはファン離れにつながります。完璧な状態でお見せすることを心がけます。備品・掲示物・注意標識・BGMなど、そのブランドに合った感性のものを徹底的に統一させましょう。お客さまは物件そのものだけでなく、イベントの環境そのものでファン化されます。

次のイベントポスターをアートに飾る

③「次回イベントポスター」は次回アポイントを約束させるための演出です。言葉として伝えたり、リーフレットとしてお渡ししたりするだけでは面白みに欠けます。アートのようにポスターを飾り、それが次回見学会のお知らせであることを気づかせます。できればA2くらいの大きさがいいです。飾る場所はアピールポイントの少ない子供部屋がいいと思います。性能を誇示する部材や素材感を誇示するフロアー材を陳列させるよりもよっぽど話が弾むことと思います。

繰り返しますが、完成見学会は集客であり、プラン申込を決意させる機会です。お客さまの住宅購入意欲が高まっているときです。完成見学会の度にこのチャンスが訪れています。マンネリ化させず、毎回反省会・ブラッシュアップを繰り返し、自分たちのモチベーションもお客さまに合わせましょう。

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