提案達成率とフロントオペレーション
住宅会社にとって、どうやって受注するかということは最も重要な経営課題の1つです。ですが、いきなり契約できるわけではありません。どうゆうプロセスで契約までにいたるのかを考え、実行させることを試行錯誤していると思います。いわゆる契約までのゴールデンルート(必勝パターン)というものを作り、磨き上げることを常に考えていることだと思います。
1つキーとなるポイントがプラン提案(プラン申込)の段階だと思います。契約するためには提案しなければいけません。だから、この提案を数多く取得すればよいかと言われればそうでもありません。安請け合いすれば、失注率が上がり、徒労に終わる仕事が増えてしまいます。かといって、100%契約できる確約をもらってからのプラン提案では難易度が上がり、目標達成できない契約数になってしまう恐れがあります。意識しておかなければいけないのは提案達成率を何%で想定するかということです。それによって契約までのオペレーションは変わってきますし、組織構造も変わります。

3回のイベントを軸にロードマップをつくる
ブランド会社を意識するのであれば提案達成率を70%以上で想定するべきだと思います。無駄打ちが多くなると、提案のクォリティーが下がります。提案の中身はブランドそのものです。イコール、ブランド力が下がるということです。薄利多売ではなく、他ではできないオリジナルな提案を、お客さまの想像を超えて提供するからこそ、お客さまはファンになってくれるのだと思います。ブランド会社としてのやり方はファン化してプラン提案(申込)するということだと思います。
この考えでいけば、プラン提案に持ち込めばほぼ契約になるはずです。つまり、契約までのロードマップではなく、プラン提案(ファン化後の)までのロードマップ(ゴールデンルート)の考案が必須になると思います。結論から言えば、「3回の接客でプラン申込させる」が、このロードマップの軸になると思います。3回のイベントを利用し、お客さまをファン化させ、競合会社を排除してから、こちらの提案を聞いてもらう。ブランド会社としての型(ゴールデンルート)をつくっておきましょう。

ファン度を高めるための連続イベント
お客さまの中には初回接客で申込される方もいるかもしれません。その場合でもしっかりとファン度を測る必要があります。・敷地調査後であること。・選任申込であること。・住宅資金融資確定後であること。少なくともこの辺りは押さえておきたいです。ですが、一番知りたいのは、自社ブランドがどれくらい好みか?何で知ったのか?いつから知ったのか?というところです。とは言っても、初回からこのようなお客さまは稀です。3回の接客でお客さまをこのような状態のすることがロードマップをつくる目的です。
3回の接客機会は強引に作るしかありません。モデルハウス・完成見学会・暮らしの見学会・セミナーイベント、その種類は問いませんが、大事なのは毎月1回はお客さまが訪れやすいイベントを用意しておくということです。3回連続の接客での落とし込み期間は長くても3か月以内です。それ以上長くなるとお客さまの熱も冷めてしまいます。まず第一のハードルは計画的にイベントを準備することです。

家を感じてもらう。会話を楽しむ。
1回目の接客では家の良さをしってもらうこと。見学してもらう家が気に入られなかったらどうしようもありません。ここはもう相性が悪いと割り切ったほうが良いと思います。ですが、広告宣伝活動において自社ブランド価値を魅力的に伝え、自信ある物件もしくはモデルハウスを見せているのであれば、ここでの落胆は少ないと思います。初回でもう1つ大切なことは会話です。いい印象で終わってもらうためには説明しすぎることはご法度です。会話はお客さま50%、接客担当50%の感じがいいでしょう。
初回接客スキルのお話は省略しますが、結論として初回接客でのもう1つの目的は自然な会話を盛り上げることです。できれば、好みのインテリア・家の話で。3回の接客でゴール(ファン度を上げてからのプラン申込)を考えた場合、1回目の接客は、①自社の家を感じてもらうこと。②自然な会話で盛り上がること。(家づくりの悩み・好みの話題で)③次イベントの約束を取り付けること。この3つができればよい出来だと思います。・・・次号に続く
