2024.09.07
協力会社のチームワークを強固にする感謝祭
工務店運営

協力会社のためにすべきことは・・・

工務店にとって、ともに1つの建築物(○○工務店の象徴)をつくるためには、協力会社(職人)とのチームワークが必須です。そのために、慰労会や懇親会などの食事会を開催する会社も多いと思います。年に1回、もしくは半年に1回かもしれませんが、徐々にマンネリ化していって、本来の効果が得られなくなってしまいます。改めて、「何のために懇親会を行うのか?」を考え、やり方を変えてみるのはいかがでしょうか。1つの参考になればと思います。

もちろん目的は「チームワークを強固にする。」ですが、具体的に「何を伝えるか?」が重要です。①○○工務店の家づくりの意義。②現場管理の意識統一。③現状の問題点・改善点。④日頃の感謝の気持ち。こんなところでしょうか。特に大事なのは「感謝の気持ち。」ですが、それだけではぼやけた会になってしまいます。会社として明確なビジョンとやり方を示し、そこに共感をもってもらうことが、大きな目的かもしれません。

家づくりの方向性を明確に宣言する

「①○○工務店の家づくりの意義」は、職人さんにとってどうでもいいことかもしれませんが、それでもしっかりとそれを伝える義務があると思います。工務店とお客さまには、しっかりとその想いがあります。そこに心が動いて、建築請負契約が成立しています。実際に住宅をつくる職人は、協力会社をその想いを知ったうえで、共に働くべきだと思います。ここはトップメッセージとして、代表自ら伝えることが良いと思います。

「②現場管理の意識統一。」は、家づくりの方向性を伝えたうえで、現場管理上のルールを伝えます。そのルールはどの会社も同じではありません。そこには強弱があります。その強弱は「家づくりの方向性」で優先順位が決まります。また、日頃から言っていることも、オフィシャルの場でしっかりと伝えることに意味があります。「私たちには現場管理上、このようなルールがあります。しっかり守ってください。」と宣言している中小工務店は意外と少ないです。現場監督自ら、全協力会社を前にして、力強く宣言することをお勧めします。

現場パトロール報告も兼ねる

協力会社懇親会を催す1週間ほど前に、現場パトロールを実施することをお勧めします。机上の理論・空想だけでは物事は進みません。それを踏まえたうえで、「③現状の問題点・改善点。」を伝えます。理想の家づくりを掲げ、今の現場状況を伝え、現場の指導・改善をお願いする。現場で目に付いたことを注意するだけでなく、一歩引いた視点ですべてをつなげて伝えるということも大事ではないでしょうか。

時には厳しいことを伝える前半のプログラムではありますが、だからこそ「④日頃の感謝の気持ち。」を伝えることが活きてきます。ここは日頃感謝している職人さんを表彰しましょう。名称は何でもいいです。●品質貢献賞。●挨拶マナー素晴らしい賞。●お客さまからの感謝。●工期短縮表彰。●現場管理アイデア賞。●○○監督賞。●社長賞。など、思いつくままでよいと思います。大切なのは内容よりも数です。参加人数の20%前後が受賞するカタチだとよい雰囲気をつくれると思います。

見本となる職人さんを表彰する

職人セレモニーは事前に伝えておいたほうが良いと思います。アワードセレモニーのメインは職人のスピーチです。感謝祭そのもののピークと言ってもいいかもしれません。ですが、職人はオフィシャルな場が苦手な人が多いです。事前に受賞の理由を伝え、スピーチをお願いしておくと、よりよい雰囲気が生まれるはずです。受賞される人は会社にとって、理想の職人さんのはずです。こうなってほしいという意志の表れでもあります。チームワークだけではなく、家づくりチームのレベルを上げるという効果も狙っています。

最後は食事会を楽しむことになるのですが、ただ食事会をするよりは意味ある催しになると思います。実行するのは大変ですが・・・。1年に1回、もしくは3年に1回でもよいです。このような職人感謝祭を催せる会社はいい会社だと思います。協力会社からもそう思われます。協力会社もいくつかの会社さんをお付き合いをしています。その会社との差別化の意味でも、抜きに出るイベントを企画してはいかがでしょうか。

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