2024.09.22
ブランドメッセージの作り方

ブランドメッセージとは?

企業にとって、キャッチコピーはとても重要です。例えば、スポーツブランド「ナイキ」の「JUST DO IT」や「マクドナルド」の「i’m lovin’ it」がそれです。キャッチコピーはその会社のイメージを伝えるだけでなく、認知度も広めます。ブランド戦略において、これを利用しない手はありません。キャッチコピーを上手に使いこなすことがブランディングの第一歩です。

キャッチコピーはブランドメッセージと言ったり、コーポレートメッセージと言ったり、タグラインと言ったりしますが、同じと思ってください。その会社のイメージを伝える短いフレーズという意味です。ここで気を付けなければいけないのは、そのキャッチコピーは「会社」に対してか、「商品」対してか?ということです。

メッセージには「共感」がほしい

工務店戦略においては、特に「企業」ブランドが重要だと思います。建設業界または住宅業界において「商品」ブランドは「企業」ブランドの前に成功した例がありません。まずは「会社」ブランドを確立するためにブランドメッセージをつくることをお勧めします。

感銘を受ける言葉には「共感」があります。ですから、ブランドメッセージには「私もそう思っていた。」という共感性がほしいです。例えば、アウトドアブランド「スノーピーク」の「人生に野遊びを。」というブランドメッセージがあります。このブランドメッセージを使っている期間、スノーピークの認知度が広まり、ブランドの質が向上し、たくさんのファンが増えました。「人生の野遊びを。」にはどんな共感が込められているかと言えば、「ストレスに苛まれている社会人に対して、たまには自然に触れあってみませんか」という想いがそこにはあります。すべての人に共感が得られる必要はありません。自分たちのファンに向けて、「想い」、「共感」をメッセージ化したいです。

ブランドの方向性を不動のものにする

何も難しく考える必要はありません。自分たちの家づくりの強みは、誰かの役に立っています。おそらくは、家づくりの方向性そのものが、社会貢献になっています。それを「心揺さぶるフレーズ」にしたいです。最初から、コピーライターに依頼することはお勧めしません。まずは、自分たち自身に向き合うことをお勧めします。

短いフレーズにすべてを詰め込むことは不可能です。全方位をカバーするような言葉は誰の胸にも刺さりません。だから、絞り込まなければなりません。「誰に刺さるフレーズにするのか。」、「誰に嫌われてもいいのか。」を明確にするために、1か月ほど、自分たちの家づくりに向き合う時間が必要です。コピーライターに依頼することはいつでもできます。まずは、不格好でもよいので自分たちの言葉で「ブランドメッセージ」をつくりたいです。一般的にブランドメッセージの消費期間は3~5年だと言われています。その間に多少の「言い回し」が変わっても問題ないと思います。まずは、方向性を不動のものにする決意が重要なのです。

中小工務店のキャッチコピーはわかりやすさを

中小企業がブランドメッセージをつくるときに一番気を付けなければいけないことは、大手の真似をしないことです。大手企業のブランド戦略はイメージ戦略です。すでに名前が知れ渡っている前提で、その名前のイメージを良くしようという戦略です。かたや、中小工務店の私たちは、「名前が知られていない。」という現状から、「まずは私たちを知ってもらう。」という戦略なのです。だから、「○○工務店」のキャッチコピーが「JUST DO IT」では意味がわからないのです。

結論から言えば、中小工務店のブランドメッセージには「わかりやすさ」が必要です。例えば、そのメッセージを見て、「和モダン・新築住宅」や「マンションリノベーション・自然素材」などが理解できたほうがいいのです。変に格好をつけてわかりにくくするくらいなら、不格好でも「私たちはこうゆう会社です。」と宣言したほうが伝わります。何度も言いますが、私たちは知られていません。だから、わかりやすさが必要です。「ブランドメッセージ」と「社名」で、「何をする会社なのか」を伝えることが必要なのです。

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