2024.11.16
人は世界観にお金を出す

世界観なしにブランドは成立しない

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ブランドと呼ばれる会社には例外なく統一された「世界観」があります。それが独創的であればあるほど、コアなファンから支持され、その会社をさらにブランド化しています。ディズニーしかり、アップルしかり、スターバックスしかり。ファンはその商品・機能・サービスのみならず、「その世界観ごと手に入れたい」と思い、そのブランドを選択します。世界観なしにブランドは生まれません。

世界観はその会社の信念からつくりだされます。ただただ、「ブランドになりたいなあ」という気持ちだけではすぐに壊れてしまいます。信念から、つくりたい会社のイメージが生まれ、そのイメージからいくつかのキーワードが浮かび上がります。大切にしてる言葉から世界観をつくっていきます。世界観とはビジュアルです。言葉とビジュアルを一致させることが世界観です。

世界観が決まればブランディングは加速する

世界観が決まれば、ブランド戦略はスムーズに進みます。「何かを展示するときに…」、「ダイレクトメールを送るときに…」、「会社に来ていく服装のルールを決めるときに…」。すべてはその世界観に左右されます。世界観さえ決めてしまえば、ブランドのルールはつくりやすいです。ルールの記載がなくても、誰かが備品を購入するのも迷わない、ツールデザインするのも迷いません。世界観が統一されると、会社の目指す方向がクリアになります。スタッフが自社を誇りに思えるようになります。他社との圧倒的な差別化になります。もちろん、売上・採用数字にも表れてきます。

だからこそ、世界観を決めて維持することがブランド戦略の一番のハードルと言えます。なぜ、難しいのか?それは限定することが怖くて決めきれないからです。この世界観が好き!というファンをつくるのと同時に、この世界観が嫌い!という人もつくってしまいます。ですが、すべての人の住宅建築に携われるわけではありません。信念をもって、独自の世界観をつくる勇気がブランド経営の経営の第一歩です。

世界観に適合した職場環境を

ブランディングは会社のズレをなくすことです。表現したい「世界観」がクリエイティブであれば、スタッフの服装に注意を払わなければなりません。スポーティー・健康・健全が世界観の軸であれば、スタッフの喫煙率がブランドの浸透度にかかわります。クリーンなイメージを大切にしたいのであれば、秘密主義ではなく情報公開の環境が仕組みづくりとして必要です。自由を大切にしている会社であれば、リモートワークNGでは、つじつまが合いません。

ブランドの世界観はビジュアルイメージづくりだけではなく、会社のルールづくり・職場環境づくりにも影響します。スタッフ1人ひとりがブランドの表現者でなければなりません。そのスタッフが会社のあり方に疑問をもって仕事し続けることは、ブランドが徐々に崩れていくことになります。ブランディングも心技体が重要です。全スタッフに浸透させるためには世界観に合った仕組みづくりがマストです。

コンセプトと世界観との関係性

会社の世界観を決めるときにポイントになってくるのが、その会社のつくる建築物です。家づくりのコンセプトは、その会社の世界観を決めるときに外せない重要なファクターです。コンセプトが和モダンであるなら和の世界観。シンプルな家づくりがポリシーならシンプルな世界観。まずは建築コンセプトの絞り込みが必須です。

住宅会社ブランディングの世界観はある程度、その建築物に左右されます。ですので、その会社の世界観は建築コンセプトのセンター近くになければなりません。ですが、全く同じ世界観でよいわけではありません。建築コンセプトが包括されていなければならないことは間違いないですが、それだけでは面白くありません。つくりたい世界観は「商品」の世界観ではなく、「会社」の世界観です。会社の想いや信念、社風やビジョンなどが含まれているからこそ、血の通った世界観ができます。世界観は「遊び心」が必要です。その方が経営も仕事も楽しいものになります。言葉だけの方向性ではなく、ビジュアル化した方向性をつくり、全員で世界観を維持し進化させていくことで、より誇りをもって仕事できる環境になります。

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