タッチポイントとは?

タッチポイントとは、企業やブランドがお客さまと接触するあらゆる場面や手段を指します。ホームページ、SNS、広告、店舗、接客など、多岐にわたる媒体・コト・人を通じて、ブランドはお客さまと関係を構築します。これらのタッチポイントを戦略的に活用することで、ブランド価値を高め、認知を向上させることが可能です。
ブランド戦略とは、企業が自社のブランドイメージを確立し、市場での競争力を高めるための計画です。お客さまがブランドと接触する際にブランドの世界観を体感できることが重要です。たとえば、ホームページではブランドの世界観を存分に発揮されたデザインが必要ですし、接客ではその世界観を表現された接遇を目の当たりにすることで、顧客満足度が向上します。競争が激化する市場において、ブランドを差別化することは不可欠です。タッチポイントを活用して、ブランド独自の価値を伝えることが有効です。
デジタルタッチポイントで来店を促す

工務店のブランド認知、マーケティング戦略において特に特に以下の4つが重要です。ブランドとしてはタッチポイントをそろえることが戦略になります。有効活用はもちろんですが、主要タッチポイントにズレがないことをまず確認します。
1.ホームページ
ホームページは、ブランドの公式な情報発信源として最も重要なタッチポイントの一つです。住宅業界において、ホームページはオンライン上のモデルハウスです。高額なお買い物だけに絶対にホームページを真剣に確認します。どのタッチポイントよりも色濃く世界観を表現します。スマートフォンユーザー向けに見やすく、使いやすいデザインにすることはマストです。おそらくどの工務店もスマホ閲覧率は70%~80%です。スマホで見やすい、操作しやすいことが絶対条件になります。新規来店はホームページのブランディングで決まります。
2.インスタグラム
美しいホームページが完成したからと言って安心できません。その世界観溢れるホームページに誘引しなければなりません。住宅業界はインスタグラムとの相性がよいです。建築物の美しさを表現できる最も適したSNSです。大切なことは自社の設計コンセプトに添った建築写真を投稿することです。インスタグラムは入口です。自分たちの建築が好感を持ってもらえるであろう人々にアピールし、ホームページまで導きます。
リアルタッチポイントは抜かりなく

3.建築物(モデルハウス・見学会物件・オフィス)
建築物はブランドコアです。お客さまの目的です。モデルハウスは問題ないと思いますが、見学会物件は注意が必要です。おそらくはモデルハウスほど完璧にブランドの世界観が表現できていない場合が多いです。タッチポイントとして使えるかどうかの線引きをはっきりさせることが必要です。集客ができないからと言って、やみくもに完成見学会をやってしまうとブランドが築けません。すべてのリアル建築物のタッチポイントに言えますが、常に美しくあってほしいです。お客さまはそれを目がけてやってきます。せっかく、ここまで辿り着かせたのに、行き届いていない掃除のせいで不快にさせてはブランドが台無しです。
4.接客
接客は最大のブランディングタッチポイントです。このタッチポイントが受注を左右するといっても過言ではありません。接客タッチポイントは、服装・身だしなみ・立ち居振る舞い・言葉遣い・言葉の定義・キーフレーズで構成されています。そのすべてがブランドの世界観と一致している必要があります。人はその徹底された世界観を何度も何度も体感することでファン化します。ファン化することで競合を排除し、適正価格で受注することが可能になります。人としてのタッチポイントが大切なのはこれが理由です。そうゆう意味では最大のブランディングは教育なのかもしれません。
タッチポイントはその先も続く

Appleは、オンライン・オフラインを問わず、一貫したブランド体験を提供しています。ホームページ、CM、SNS、店舗のすべてがシンプルで洗練されたデザインです。店舗では製品を直接体験できる空間を提供し、ブランドの世界観を演出しています。
スターバックスは、SNSを活用してブランドの魅力を発信し、ファンとの関係を深めています。インスタグラムで季節限定メニューやライフスタイルコンテンツを発信し、Xでは、ユーザーとの積極的なコミュニケーションを行い、ブランドロイヤルティを強化しています。
ブランディングで成功している企業はタッチポイントを上手に活用しています。1つ1つのタッチポイントに世界観のブレはありません。タッチポイントを整理し、契約までの主要タッチポイントに磨きをかけることが、まずやるべき戦略です。
しかし契約したからと言って、タッチポイントは終わりません。打合せ・着工・竣工・アフターメンテナンスとお客さまとの接点は続きます。ブランド会社として大切なことは契約後のお客さまのタッチポイントもそれまでのタッチポイント同様に磨き続けることです。永遠に続くタッチポイントが変わらない世界観を感じ続けられることが本物のブランドをつくります。