ファン度レベルを上げるために
どの工務店も家づくりセミナーをやっていると思います。どのような意味合いでプレゼン資料をつくっているでしょうか。集客イベントとしてとらえているのであれば、もったいないことだと思います。家づくりプレゼンテーションの用途は主に2つあります。1つは集客イベントとしての役目。こちらはどちらかと言えば、2番目の役割です。主の役割は個別勉強会だと思います。
まず、完成見学会・モデルハウスなどで集客を行います。ここで、別の見学会か勉強会でアポイントを取ります。大切なことは、実際の住宅を見て好感を持ってもらったお客さまに、しっかりと丁寧に自社の家づくりの想いを語るということです。できれば、2回目に個別で実施することが理想です。その方が競合排除の確立、受注の確立が高まります。家づくりプレゼンは一段階深くファンになってもらうためのツールなのです。

前半は家づくりのノウハウを
具体的にどう作っていくかについて説明します。プレゼンテーションは会社からの「どうだ!」ではなく、お客さまへに寄り添うカタチでプレゼンするのがベターです。おそらくは、家づくりを初めて計画する人がほとんどだと思います。一般的な家づくりの始め方・ノウハウをレクチャーしていくのが良いと思います。
具体的には、「家づくりの順序」、「構造の種類」、「資金計画の考え方」、「いい土地の探し方」、「住宅開会の種類」などが挙げられます。あくまでも、ここでは一般的な知識をレクチャーします。そのうえで、「こうすれば、上手に進められる」とか、「以前と比べて今はこういう行動をとる人が多いです」といったアドバイスができると更によいです。前半は自社のエゴを捨てて、お客さまにとって有益な情報をお伝えすることが大事です。それが後半プレゼンの振りになります。

後半はブランドプレゼンテーション
前半のパートでお客さまのお役に立ったところで、「少し私たちの説明をさせてください。」と入ります。もともとお客さまも多少の営業圧力は覚悟しているので、ここからのプレゼンテーションはなおさら身構えることなく聞いていただけると思います。まずは、家づくりの想い(コンセプト)を語ります。現状の流行を説明したうえで、「私たちは〇〇を大切にしている。」、「こういう時代だからこそ、〇〇の家づくりを目指している。」という言葉が活きてきます。
そのほかのプレゼン要素もすべてこのフレームに落とし込みます。工法・工期・デザイン性・事業範囲・サービス内容、などなどアピールポイントはたくさんあると思います。「一般的にはこういう形が多いですが、私たちは○○を採用しています。それは○○の理由があるからです。」といったフォーマットで当てはめることができると思います。いきなり自社をアピールするよりも、共感を抱かせる確率が上がると思います。

家づくりプレゼンは踏み絵
1回目の出会いはフィーリングを確かめる機会です。モデルハウスや接客スタッフを通じて、理屈ではない何かを感じ取ります。2回目の折衝は一歩踏むこむタイミングです。もし、2回目の折衝が住宅見学だったとしても、個別で30分時間をもらい、家づくりプレゼンを行うべきだと思います。むしろ、その方がお客さまはすんなりと聞いてくれるかもしれません。
やり方はいろいろです。各担当者が2回目に必ず実施す要るパターン。代表が行う家づくりセミナーを受講させるパターン。いずれにせよ、プレゼン提案前にはしっかりと自社ブランドの説明をする必要があります。会社説明を受けたうえでの失注ならあきらめもつきます。自社をあまりわからない形で、プラン・見積を提出して失注を重ねるのは愚策です。勇気を持って自社を説明してから、プラン提案に入ることをおすすめします。
