2024.12.28
服装は接客において最もわかりやすいブランディング

まずはカタチから、中身は後からついてくる

デジタル社会の昨今、まず取り組むべきはホームページ。そこに商品の強みをわかりやすくかつ魅力的に表現します。もちろん、ブランドの世界観を前面に押し出すことはマストです。興味を持ったお客さまは詳しく知るためにカタログを請求し、来店します。次になすべきことはその魅力的なホームページの世界観と同じレベルのリアルを接客する人に表現することです。

表現することはたくさんありますが、最も取り込みやすく、かつ投資がほとんどかからないブランド戦略は服装のルールをつくることです。出会って2秒でお客さまにその印象がカタチ作られます。その人間の中身がどれだけよくても、それが伝わるのには時間がかかります。人間性がよい人ほどもったいない。コミュニケーション伝達は、中身よりも外見が先に届きます。ブランド戦略はビジネスです。「人からどう思われてもいい。」というわけにはいきません。最終的には人間性も大事なのですが、中身を変えるのには時間がかかります。まずは、外見を変える。中身は後からついてきます。

服装は人の行動に影響を与える

人の印象において、服装は重要です。例えば、きちんとした印象を与えたい場合は、襟付きを着用したり、細身のシルエットを心がけます。反対にソフトな印象を与えたい場合は、丸襟を着用、または曲線を強調したシルエットにします。クールでさわやかな印象を与えたい場合は、ホワイトや薄めのブルーを取り入れ、親しみや温かみを印象付けたい場合は、暖色系を取り入れます。表現したいブランドの世界観に合わせてルールをつくっていきます。

ブランド戦略は点戦略ではありません。面戦略です。誰か1人が会社のイメージを崩すような行動・言動・服装をほっておいては成り立ちません。「こっちの方が楽だから」とか、「好みではないから」という理由で服を選ばせるとブランドが崩れていきます。大げさでなく、服装は人の行動に影響を与えます。服装が変われば、言葉遣いが変わり、歩き方が変わり、しぐさが変わります。1つ1つの立ち居振る舞いがていねいになります。服装のルール1つで自分自身が磨かれることになります。会社にとっても個人にとっても有益なことと言えます。

服装は企業ブランディングとパーソナルブランディングの掛け合わせ

そうは言っても、人には好みがあります。似合う似合わないもあります。服装のルールをつくったところで、自分の色が出てしまいます。結論から言えば、それでいいと思います。ブランドルールの中で自分を表現することは大切なことだと思います。そもそも会社とは、組織力50%、個の力50%くらいがちょうどよいと思います。組織には仕組みが必要ですが、その仕組みが個を活かす仕組みであることがベストです。個を殺してしまう仕組みならば、無いほうがよいのです。優秀な個はさらに優秀な個を活かす仕組みをつくります。

服装のルールは企業ブランディングでもあり、パーソナルブランディングでもあります。パーソナルブランディングとは、組織に属する個人が組織のイメージ向上を目的として個をブランディングすることを言います。つまりは会社の世界観と個人の世界観との掛け合わせでさらに魅力的なブランドを育てていくのです。前提として、会社の世界観に全く合わないということは、その会社が合わないということです。それは双方にとってよくないことです。別々の道を歩み方が社会のためになります。

服装のルールはインナーブランディングを加速させる

パーソナルブランディングどうこうの前に、企業ブランディングが必要です。自社ブランドを守るための服装のルールを。会社のブランドは何か?会社の世界観は?クリエイティブを重視するのか?ナチュラル感を印象付けさせたいのか?信頼・安心感を与えたいのか?もちろん、絞り込むのは大変です。それでも、特に印象付けさせたい1位を決めなければなりません。一番決めやすいのは、単純に自社のモデルハウスにマッチする服装にすることです。お客さまに接客するときにその世界観がバラバラでは説得力がありません。

服装はブランドの世界観を如実に表します。どう見られたいかをイメージし、世界観に合ったファッションルールをつくりましょう。注意点は、①清潔感はマストにする。②毎年毎年設定する。(※ファッションはトレンドを無視できません。)③禁止事項をハッキリさせる。(※Tシシャツ・スニーカー・パーカー・ロゴ入り・柄指定など。)④ある程度の幅を持たす。(※パーソナルブランディングのために。)こういった服装のルールはお客さまに対する印象付けならず、スタッフに対するブランド意識も高まります。インナーブランディングを加速させるのです。

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