──社内の雰囲気はどうですか?
塩崎代表|建築が好きな人が集まっています。つくっていく建築物が明確になっているので、そこに向かっていくモチベーションが高くなっています。それまではお客さまに合わせて、追いかける営業スタイルだったので、どこか疲弊した雰囲気がありました。今はお客さまが私たちイッカを求めてくれている感じがわかるので、こちらも真剣になって応えます。仕事の充実感があり、とてもいい雰囲気です。

──1年前と比べて、スタッフの雰囲気は変わりましたか?
塩崎代表|劇的に変わりました。ブランディング経営を取り入れたことで前向きに、やる気になってくれました。最初は半信半疑なスタッフがいたのも事実です。経験したことがないので、とまどいがあったと思います。それでも、ここまでこれたのはスタッフみんながアイデアを出し合って、施策を揉んでやってきた結果かなあと思います。

──アタにご依頼いただくとき、不安や迷いはありませんでしたか?
塩崎代表|全く迷わなかったです。もともとネイエにあこがれていたので、そこの人に教えてもらうことはめちゃくちゃチャンスだと思って、お願いしました。疑うこともなく、現状の経営内容を話して、現状の課題を掘り起こしてもらって、素直にブランディングプロジェクトに進めました。成功している会社のやり方を参考にすることが間違いないと思っていました。

──当時、抱えていた課題にはどんなものがありましたか?
塩崎代表|課題自体が見えてないということが問題だったと思います。何が間違っているのかもわからないし、状況・環境のせいにしてたのかもしれません。コロナのせいにしてましたね。本当は言い訳なんですけど。イッカデザインのつくる家がなんとなくあるけれども、それが具体的に何なのかということが、自分たち自身が把握できていない状態だったんだと思います。強み・弱みというこがわかっていなかったので、それを問われたときに、真剣に考えだしたところが大きかったです。

──スタッフの皆さんの反発などありませんでしたか?
塩崎代表|面と向かってというのはなかったですが、日々の業務プラスアルファのプロジェクトなので、「面倒くさいなあ」という雰囲気は感じました。根気強く「何のためにやっているのか」ということを何度も何度もひざを突き合わせてミーティングを繰り返すことで、チームの雰囲気が少しづつ前向きになっていった感じです。あらためて、ていねいに1つずつ1つずつ説明すること、説得することをが社長業として大切なことだと感じています。
──ブランド経営を取り入れてから、具体的にどんな変化を感じていますか?
塩崎代表|ハウスメーカーに行くような土地持ちのお客さまが今まではゼロでした。そんなお客さまがたくさん来店されるようになったのが一番大きな違いです。資料請求もそれまでは年間10件くらいでしたが、毎月20件くらいくるようになりました。新規の来店も毎月10組くらいあります。前年度からは考えられないような集客数です。数だけではなくて、イッカデザインが来てほしいと思うお客さまが来ている現状が嬉しいです。

──今後、アタに対してどんなことを期待されていますか?
塩崎代表|今でも十二分にやってもらているので、特にこれをというのは思いつかないのですが、望みはこれからもずっと見守ってほしいです。一緒になってイッカデザインの経営を盛り立ててほしいと思っています。私の中で洞口さん、小枝さんとの出会いが大きいので、この縁を大事にしたいと思っています。「京都の住宅と言えばイッカデザイン」というところまでの成長の過程を一緒に歩いて行っていただきたいと思っています。

──これからのイッカデザインさんの展望について、ぜひお聞かせください。
塩崎代表|まだまだこれからの会社です。もっと認知度を上げていきたいのです。京都はハウスメーカーが強いエリアです。せっかく、素晴らしい歴史的建築物に囲まれているのに残念です。飽き飽きしているんでしょうか(笑)。本質的な願いは、京都エリアの住文化の向上です。和の家、わびさびが感じられる住まいをつくり続けたい。京都の人たちにその価値をもっとわかってほしいというのが本音です。経営的にはもっと仲間を増やしていきたいです。ありがたいことに業績は順調ですが、3年でスタッフを3倍に、売上も3倍にしたいです。「京都の住まいはイッカデザイン」というところまで行きたいです。